開業準備中の小さな焼き菓子店のために、ココナラでロゴを頼もうとしている方がいるとします。
気に入った出品を見つけて購入ボタンを押す直前、有料オプションの欄に「商用利用」と「著作権譲渡」の2つが並んでいて、どちらを付ければいいのか手が止まってしまうことがあります。
そんな場面に、覚えがある方もいるのではないでしょうか。
商用利用と著作権譲渡は、似ているようで守備範囲がまったく違います。
この記事では、ジャンルを問わずココナラで何かを購入するときに、この2つをどう判断すればいいのかを、4つのステップに分けて解説します。
ステップ1:まず、自分の使い道を書き出す
最初にやることは、オプションの説明を読み込むことではなく、購入したものを何に使うのかを書き出すことです。
商用利用にあたるかどうかは、制作物の種類ではなく、使い道で決まるからです。
同じイラストでも、家族へのプレゼントなら個人利用ですし、お店の看板やパッケージに使えば商用利用になります。
ただ、どこからが商用なのか、線引きがわかりにくい使い道もありますよね。
たとえば、広告収入のあるブログのアイコン、収益化しているYouTubeチャンネルのサムネイルやBGM、副業で使う名刺のデザインなどは、本人に売るつもりがなくても、お金を得る活動に使うという意味で商用と判断されることがあります。
どこまでを商用とみなすかはココナラの出品者によって定義が違うため、迷う使い道は「商用かもしれない」側に入れて相談するほうが、あとで困りにくくなります。
焼き菓子店のロゴなら、看板、ショップカード、焼き菓子の包装シール、SNSのアイコン、将来のネットショップと、使い道は意外なほど広がります。
このリストが、次のステップでオプションを選ぶときの物差しになります。
あなたが今頼もうとしているものは、いくつの場面で使われる予定でしょうか。
ステップ2:「商用利用」と「著作権譲渡」の違いを押さえる
ココナラの利用規約では、出品者が作った制作物の知的財産権は出品者に属するとしたうえで、出品者は購入者に対して、原則として制作物を自由に利用できる権利を認めると定めています(第19条)。
一方で公式ヘルプでは、商用利用・二次利用・著作権譲渡の可否や範囲は状況によって異なるため、取引の当事者間で詳細を決める必要があると案内されています。
つまり、規約上の原則だけで判断するのではなく、出品ページに書かれた条件と、取引の中で合意した内容を確認することが欠かせません。
商用利用は「著作権は出品者に残したまま、お金を得る目的で使ってよい」という許可のことです。著作権譲渡は「著作権そのものを購入者に移す」ことで、改変や別の用途への展開を自分の判断で行いやすくなります。二次利用は、当初合意した用途とは別の用途で使うことを指します。
多くの使い道は、商用利用の許可があれば足ります。
著作権譲渡が必要になりやすいのは、ロゴを商標として登録したい場合、納品されたデータを別のデザイナーに加工してもらう予定がある場合、グッズや広告など用途を広く展開していきたい場合などです。
ただし、作者の名誉などを守る著作者人格権は法律上譲渡できないため、改変の予定がある場合は、その点も含めて出品者と話しておくと安心です。
著作権譲渡は料金が大きく上乗せされることも多いため、「念のため」で付けるより、必要な場面があるかどうかで判断したいところです。
ココナラの出品ページでは、有料オプションの欄に商用利用や著作権譲渡の扱いと料金が並んでいることが多く、出品ごとに使える範囲の違いを比べられます。
書き出した使い道と照らし合わせながら見ていくと、商用利用だけで足りるのか、著作権譲渡まで必要なのかを判断しやすくなります。(PR)
ステップ3:条件はトークルームかメッセージで文字に残す
使い道とオプションが決まったら、購入前に出品者へ伝えて、条件をすり合わせます。
ココナラの公式ヘルプでも、事前にメッセージ機能などで双方の条件を調整したうえで制作を始めるよう案内されています。
また、書面の契約書や電子契約サービスを使った直接の契約は控えるよう求められているため、合意した内容はトークルームやメッセージ上に残しておくのが基本になります。
たとえば、「焼き菓子店のロゴとして、看板・包装シール・SNSアイコン・ネットショップで使う予定です。商用利用の範囲に含まれますか。将来、商標登録を考えた場合は著作権譲渡が必要でしょうか」と送れば、出品者も必要なオプションを具体的に答えやすくなります。
こうした質問を送るのは細かすぎるのでは、と遠慮してしまう方もいるかもしれません。
ですが、使い道を先に伝えてくれる購入者は、出品者にとっても条件を決めやすい相手です。
ステップ4:使い道が増えたら、その都度相談する
購入時に想定していなかった使い道が、あとから出てくることはよくあります。
アイコン用に頼んだイラストをグッズにしたくなったり、ロゴを別のデザイナーにアレンジしてもらいたくなったりした場合は、当初の合意の範囲を超える二次利用にあたる可能性があります。
そのときは、同じ出品者にメッセージで相談し、必要に応じて追加の見積りを受けるのが確実です。
ココナラでこうした権利の話がしやすいのは、出品ページに商用利用や著作権譲渡の扱いがオプションとして明記されていることが多く、やりとりの記録もトークルームに残るからです。
個人に直接頼む場合に比べて、「言った・言わない」の食い違いを後から確かめやすいのは、大きな安心材料ではないでしょうか。
その反面、出品者の多くは個人のため、「商用利用可」の中身や、著作権譲渡に応じるかどうかは人によって大きく違います。
中には著作権譲渡を受け付けていない出品もあり、同じ金額帯でも条件がそろっていないことは珍しくありません。
企業として大規模な広告展開を予定していて、細かな契約書を交わしたい場合は、ココナラの仕組みでは合わないこともあります。
こうした差があるからこそ、価格を比べる前に、条件を比べるという順番が大切になります。
ステップ1で書き出した使い道を見積り相談で伝え、返ってきた答えを並べて見比べれば、自分の用途に合う出品者はかなり絞り込めるはずです。
個人や小さなお店、副業の範囲で使うものであれば、条件を確かめたうえで安心して頼める選択肢と言えそうです。
ジャンルを問わず、ココナラには商用利用や著作権譲渡の条件を明記した出品も多くあります。
気になる出品を見つけたら、価格より先にオプション欄の条件を確かめ、使い道を添えて見積り相談を送ると、使える範囲がはっきりした状態で依頼を決められます。(PR)
まとめ:どちらが必要かは、使い道で決める
ココナラでの商用利用と著作権譲渡は、「高いほうを付けておけば安心」というものではありません。
使い道を書き出し、それが販売や収益化、事業での利用を含むなら商用利用を、改変や商標登録、広い展開を自分の判断で進めたいなら著作権譲渡を検討する、という順番で考えると迷いが少なくなります。
お金を得る活動に使うなら商用利用、作者の手を離れて自分で形を変えたり権利として押さえたりしたいなら著作権譲渡。この2つの軸に、書き出した使い道を当てはめるところから始めてみませんか。
そもそも何を頼めばいいのか、自分の悩みがまだはっきりしていないと感じる方は、悩みが解決しない原因について書いたこちらの記事から読んでみるのもおすすめです。