ポストに入っていた近所の新店のフライヤーを手に、自分のものと並べて見比べていませんか。
使っている色も文字もそれほど違わないはずなのに、向こうのほうがなぜか洗練されて見えて、原因が分からないままもやもやすることがありますよね。
この記事では、おしゃれに見えるフライヤーデザインの正体と、外注するときに押さえたいポイントを、疑問に答える形で順番に見ていきます。
Q1. おしゃれに見えるフライヤーデザインは、何が違うのでしょうか
おしゃれに見えるフライヤーは、センスというより、引き算のルールが守られていることが多いものです。
差が出やすいのは、余白の広さ、文字の種類、色の数、写真の質、そして情報の優先順位の5点です。
たとえば、フォントは2種類まで、色は基調色とアクセント色を合わせて3色までに絞るだけで、見た目の統一感が出やすくなります。
逆に、伝えたいことが多いほど余白を埋めたくなり、文字の大きさを全部同じにしてしまう失敗も少なくありません。
読み手の目が、どこから読めばよいのか迷ってしまうからです。
たとえば料理教室の案内で、教室名、日時、料金、講師の紹介を同じ大きさで並べると、どれも主役になれず、印象が薄くなってしまいます。
日時と料金は小さめに、いちばん伝えたい「体験できる楽しさ」を大きくするだけで、見え方は大きく変わります。
余白を残すのは、情報を捨てているようで不安になりますよね。
判断の目安は、フライヤーを少し離れて見たとき、最初に目に入る場所がひとつに決まっているかどうかです。
あなたのフライヤーで、最初に目に入るのはどこでしょうか。
Q2. 「おしゃれにしてください」という頼み方で、伝わりますか
実は、この一言だけでは、ほとんど伝わりません。
おしゃれの基準は人によって違い、依頼する側が「落ち着いた大人の雰囲気」を思い描いていても、受け取る側は「流行のポップな雰囲気」と読み取ることがあるためです。
好みが曖昧なまま依頼すると、初稿が出てから「思っていたのと違う」となり、修正が重なりがちです。
修正の回数に上限がある依頼では、その回数を好みの確認に使い切ってしまい、肝心の仕上げに手が回らないこともあります。
ここで役に立つのが、参考にしたいフライヤーを3枚ほど集め、好きな点と苦手な点を一言ずつ添えることです。
たとえば「この余白の広さは好き、この派手な色使いは苦手」と伝えるだけでも、方向性はかなり絞られます。
言葉にするのが難しくても、参考の画像をそのまま見せる形で構いません。
好みがはっきり決まらないうちは、ココナラのようなスキルシェアサービスで、方向性の違う案を見せてもらえる出品者に相談する使い方もあります。
人は複数を並べて比べて初めて、自分の好みに気づくことが多く、一つの案だけを出されるより判断しやすくなります。
プロは「おしゃれ」を、余白、フォント、色、写真の扱いといった具体的な要素に置き換えて考えることに慣れており、曖昧な印象を形にする部分を任せられます。
ただし、複数案が出るかどうかは出品者ごとに異なるため、事前に内容を確認しておく必要があります。
あなたが「おしゃれ」と感じるフライヤーは、どんな点に惹かれているのでしょうか。
Q3. 外注でつまずきやすいのは、デザインの好み以外にどこですか
意外に多いのが、見た目ではなく、印刷や権利にまつわる技術的な落とし穴です。
たとえば、画面ではきれいに見えたのに、印刷するとぼやけたり、色がくすんだりすることがあります。
画面は光で色を作り、印刷はインクで色を作るため、同じ色でも見え方が変わる場合があるからです。
また、端まで色や写真を敷くフライヤーデザインでは、断裁のずれに備えて「塗り足し」という余分な部分が必要になり、一般的に3mm程度が使われます。
SNSに載せた画像をそのまま印刷に回し、文字の輪郭がぼやけてしまったという話も、珍しくありません。
見た目の好み以上に、印刷に出せる形で納品されるかどうかが、最後の落とし穴になりやすいと言えます。
依頼の時点で「印刷会社にそのまま入稿できるデータで納品してもらえますか」と一言確認しておくと、あとの手戻りを減らせます。
フォントや写真素材には、商用利用の条件が決まっているものがあり、知らずに使うと差し替えが必要になることもあります。
あなたの手元の素材は、商用で使ってよい条件が確認できているでしょうか。
Q4. フライヤーデザインの外注は、結局どこに頼めばよいのでしょうか
依頼先を決める軸は、肩書きよりも「過去の制作例が、自分の目指す雰囲気に近いかどうか」です。
たとえばカフェを開く方が、飲食店の制作例が多い人と、ジャンルの違う派手な作例ばかりの人を見比べたとします。
後者は腕が確かでも、目指す落ち着いた雰囲気とは方向が合わず、作り直しになる可能性が高まります。
価格の安さだけで選んで、仕上がりの雰囲気が合わなかったという失敗も、起こりがちです。
ココナラのようなサービスでは、出品者ごとの制作例を見比べられることが多く、購入前にメッセージで質問できる場合もあります。
気になる出品者が見つかったら、「この参考例に近い雰囲気で、飲食店向けの依頼は可能ですか」と聞いてみると、相性が分かりやすくなります。
いきなり依頼を決めなくても、質問を送るだけで、その人とのやり取りのしやすさが見えてきます。
あなたが目指す雰囲気に近い制作例は、もう見つかっているでしょうか。
外注するかどうか、今はまだ決めきれなくても大丈夫です。気になったフライヤーデザインを手元にためておく時間が、あとで誰かに頼む日の大切な材料になります。
「おしゃれにしたいのに、何が足りないのか分からない」というもやもやについては、こちらの記事でも触れています。