ユニフォームの発注締切まであと二週間、練習後のベンチでメンバーがスマホのロゴ案を見せ合っている場面は、団体活動ではよくある光景ではないでしょうか。
「かっこいい」「いや、うちらしくない」と意見が割れ、LINEグループの投票も同数で止まってしまう、という話はよく耳にします。
団体ロゴ作成で手が止まる原因は、センスの差よりも、チームを何と呼びたいのかが言葉になっていないことにあります。
この記事では、団体ロゴ作成を自分たちで進めるときの手順と、外部に依頼するときの伝え方を、順を追ってお話しします。
ロゴ案が割れるのは、好みではなく「背負わせるもの」が違うから
団体ロゴ作成の話し合いでよく起きるのは、古参は歴史を残したい、新メンバーは入団者を増やしたい、会計係はグッズにしたい、と同じロゴに別々の役割を期待している状態です。
好みの違いに見えても、実際は「このロゴに何をさせたいか」がずれているだけ、ということが少なくありません。
たとえば創立十年の地域の吹奏楽団なら、伝統を示したい世代と、若い入団者を呼びたい世代とで、選ぶ色も書体も変わってきます。
「みんなが納得するロゴ」を探すほど、誰の意見も削れなくなって苦しくなりますよね。
判断材料としては、ロゴを載せる場所を三つまでに絞る方法があります。
ユニフォーム、名刺、SNSのアイコンなど、実際に使う場面を書き出すと、必要な条件が見えてきます。
使い道を絞らないまま進めると、細かい線の入ったデザインがSNSのアイコンでつぶれて見えない、といった失敗が起こりやすくなります。
案を見比べる前にロゴの役割を決めておく段取りは、遠回りに見えて、実は近道ではないでしょうか。
もう一つ多いのが、代表が好みで押し切ってしまい、後から「誰も愛着を持てない」と言われる失敗です。
ロゴは完成した瞬間より、使われ続けて初めて団体の顔になるので、メンバーが自分ごとにできる過程が意外と大切になります。
反対に、全員で案を作り込みすぎて、締切に間に合わなくなるケースもあります。
どこまで全員で決めて、どこから任せるのか、あなたのチームならどこに線を引きますか。
作り方の手順は、絵を描く前に「チームを表す言葉」を三つ集めること
自分たちで団体ロゴ作成を進めるなら、最初にやることは描くことではなく、メンバー全員に「このチームを一言で言うと」と聞くことです。
集まった言葉の中で重なるものを三つ選ぶと、それがデザインの軸になります。
「泥くさい」「にぎやか」「地元」が並んだなら、洗練された細い線よりも、太めで丸みのある形のほうが合いそうです。
色も同じ考え方で、言葉から決めておくと理由を説明できるので、案が割れたときの拠り所になります。
集め方には、練習の最後に付箋へ一言書いてもらう、オンラインの投票フォームを使う、といった方法があります。
期限は一週間ほどにして、回答が全体の半分を超えたら締める、と最初に決めておくと、集まらないまま待ち続ける事態を避けられます。
気をつけたいのは、声の大きいメンバーの言葉だけで軸を決めてしまうことです。
匿名のフォームで集めるなど、発言しにくい人の本音も拾える形にしておくと、後から「聞いていない」という不満が出にくくなります。
作成ツールを使って自作する場合も、最初に言葉があれば、テンプレートの選び方で迷いにくくなります。
軸になりそうな一言は、もう頭に浮かんでいますか。
自作か依頼かの分かれ目は「最後に決める人がいるか」
団体ロゴ作成を自作で進められるかどうかは、デザインの腕前よりも、途中で決める役割の人がいるかで分かれます。
自作が向いているのは、メンバーが少人数で、ロゴの使い道が限られ、多少の粗さが気にならない場合です。
一方で、大会のユニフォームや配布物のように長く人目に触れるものは、拡大しても崩れないデータ形式や、白黒印刷での見え方まで考える必要があります。
迷ったときの目安として、次の三つのうち二つ以上に当てはまるなら、依頼を考える価値があります。
一つ目は、ロゴを使う場面が四つ以上あること、二つ目は、ユニフォームや看板など印刷物に使うこと、三つ目は、意見が割れたまま一週間以上決まっていないことです。
反対に、SNSのアイコンと名刺だけで、全員が急がない状況なら、自作から始めても遠回りにはなりません。
こうした点は、経験がないまま自作すると、発注の直前になって気づくことが多いところです。
もう一つ、内輪だけの話し合いでは、代表の顔色をうかがって本音が言えない、という問題も起きます。
ここに、専門的な相談先やスキルシェアのプラットフォームを頼る価値があります。
ココナラのようなプラットフォームでは、ロゴを手がけるデザイナーに、利害関係のない第三者として団体の話を聞いてもらえます。
メンバーが遠慮して言えなかった「本当はこの色が苦手」といった本音も、第三者が質問する形なら出てきやすくなります。
チームの言葉を外から引き出してもらえることは、自分たちだけで進める作業にはない、依頼ならではの価値です。
もちろん全員が合う相手とは限らないので、実績や対応範囲を見て選ぶ姿勢は欠かせません。
内輪では言いにくいことを、あなたのチームなら誰に話してもらいたいでしょうか。
依頼するときに伝えておきたいことと、確認したいこと
依頼するときに最初に渡したいのは、先ほど集めた三つの言葉と、ロゴを載せる場所の一覧です。
これに、使ってほしくない色やモチーフ、活動年数や人数を添えると、初回の案がぐっと的を絞ったものになります。
「かっこよくお願いします」だけの依頼だと、好みの推測から始まり、修正のやり取りが増えやすくなります。
たとえば、活動年数が長い団体なら、「昔のロゴを残したいメンバーもいる」という事情も、最初に伝えておきたい情報です。
事情を隠したまま進めると、完成間際に「やっぱり昔の要素を入れたい」という声が出て、やり直しになることがあります。
デザイナーは団体の内側を知らないので、揉めやすい論点ほど先に共有しておくほうが、結果として双方の負担が減ります。
特に確認したいのは、著作権の扱いと、商用利用や印刷物への使用が認められているかどうかです。
後から「ホームページやグッズにも使いたい」となったとき、使用範囲の条件でつまずくケースは避けたいところです。
費用は出品者ごとに幅が大きく、修正回数や納品形式でも変わるため、購入前に含まれる範囲を確認しておくと安心です。
ココナラで探す場合も、出品ページに書かれた納品ファイルの種類や修正回数を、比較の軸にできます。
また、代表者が一人でやり取りを抱え込まず、窓口を一人決めて、修正の希望はまとめて伝える形にすると、進行がなめらかになります。
ここまで準備ができていれば、依頼は決して大げさな手段ではないと感じませんか。
今週の練習後、メンバーに「このチームを一言で言うと」を聞くところから、団体ロゴ作成の最初の一歩を決めてみませんか。
作成の途中で自分たちだけでは決めきれない壁に当たったとき、なぜ一人の限界が来るのかを掘り下げた記事も参考になります。