上司から「オフィス案内図を外注したらいくらかかるか、調べておいて」と頼まれて検索してみたら、数千円という話もあれば数十万円という話も出てきて、何を基準に考えればいいのか分からなくなることがあります。
金額の幅がここまで大きいと、安いところに頼んで大丈夫なのか、高いところは何が違うのか、判断がつきにくいですよね。
この記事では、オフィス案内図作成の相場の目安と、金額に差が出る理由、来客に親切なオフィス案内図にするための外注ポイントを、よくある質問に答える形で紹介します。
ここでは主に、エントランスから受付や会議室、来客用のトイレまでを示す、オフィスの中の案内図を想定しています。
Q1. オフィス案内図作成の相場は、どれくらいですか?
オフィス案内図作成の金額は、誰に頼むかによって大きく変わります。
同じ「案内図」という言葉でも、図を1枚描くだけの依頼と、掲示用のパネルの制作や設置まで含む依頼とでは、仕事の範囲がまったく違うからです。
検索して出てくる金額の幅が大きいのは、この範囲の違いが混ざって語られているためでもあります。
よく見かける価格帯の目安:スキルシェアサービスなどの個人デザイナーは数千円から3万円前後、直接依頼するフリーランスや小規模なデザイン事務所は1万円から5万円前後、デザイン制作会社は数万円から十数万円、掲示パネルの制作や設置まで含むサイン会社では数十万円になることもあります。いずれも条件によって大きく変わります。
たとえば、ワンフロアのオフィスで、エントランスから会議室3室とトイレまでを平面図で示す程度であれば、個人のデザイナーの価格帯で収まることが多いようです。
ココナラのようなスキルシェアサービスでは、出品ページに価格と含まれる作業内容が並んで表示されているため、相場の感覚をつかむための物差しとしても使えます。
予算の目安がまったくない状態で見積もりを取るより、こうした価格表示をいくつか眺めてからのほうが、提示された金額の高い安いを判断しやすくなります。
あなたのオフィスに必要なのは図だけでしょうか、それとも掲示するパネルまででしょうか。
Q2. 同じオフィス案内図でも、金額に差が出るのはなぜですか?
金額を左右するのは、主に案内する範囲、表現の方法、使う場面の数、そして権利の扱いです。
範囲については、ビルの入口から受付までか、受付から会議室やトイレまでか、複数のフロアにまたがるかで作業量が変わります。
表現の方法では、上から見た平面図より、オフィスを斜め上から見下ろしたような立体的な表現のほうが手間がかかり、金額も上がる傾向があります。
見落とされやすいのが、権利の扱いです。
納品されたデータをどこまで自由に使えるか、あとから社内で修正してよいかといった権利の範囲によって、同じ図でも金額が変わることがあります。
安い価格で頼んだあと、会社案内のパンフレットにも載せようとしたら別途費用がかかると言われた、というケースも起こりえます。
見積もりの金額だけを比べて、この条件の違いに気づかないまま決めてしまうのは、もったいないですよね。
急ぎの納期を希望すると特急料金がかかる場合もあるため、依頼の時期にも余裕を持たせておきたいところです。
見積もりを見比べるとき、金額の横に書かれた条件まで目を通しているでしょうか。
Q3. 来客に親切なオフィス案内図には、何を載せればいいですか?
来客に親切なオフィス案内図とは、来客が誰にも聞かずに目的の場所までたどり着ける案内図のことです。
最近は受付に人を置かず、内線電話やタブレットで来客を受け付けるオフィスも増えてきているようで、来客が一人で会議室まで向かう場面も多くなっています。
社員にとっては見慣れた廊下でも、初めての来客には、どのドアが会議室でどのドアが執務室なのかが見分けにくいものです。
会議室の名前は、社内で呼んでいる通称ではなく、ドアのプレートに実際に書かれている表示と一致させることが欠かせません。
予約システムでは「会議室A」なのに、ドアには「Room Sakura」と書かれていて、来客がドアの前で立ち止まってしまった、という失敗はよくあります。
反対に、社員の座席配置やサーバールームの位置など、来客に見せる必要のない情報は載せないほうが、セキュリティの面でも安心です。
今のオフィスで、来客が一人で歩ける範囲はどこまでになっているでしょうか。
Q4. 安さで選んで失敗しないための外注ポイントは?
安さだけで選んで失敗する典型は、最初の金額には含まれていなかった作業が、あとから積み重なるケースです。
正確な図面を渡さずに依頼した結果、廊下の長さや部屋の比率が実際と違う図ができあがり、結局作り直しになった、という話もあります。
見積もりを取る段階で、何が含まれていて何が別料金になるのかを内訳として確認しておくことが、外注ポイントの一つ目です。
二つ目は、レイアウト変更への備えです。
オフィスは席替えや増床で間取りが変わりやすく、会議室の名前が変わることもあります。
一部の修正だけで済む形で作ってもらえるか、修正を頼むときの目安の金額はどれくらいかを聞いておくと、次の変更のときに慌てずに済みます。
予算が限られているときは、見積もりの前に相談だけしてみるのも一つの手です。
ココナラなどで出品しているデザイナーの中には、購入前のメッセージで間取りと予算を伝えると、その範囲でどこまで対応できるかを示してくれる人もいます。
予算内でできることとできないことが分かると、平面図にするか立体にするか、どのフロアから始めるかといった判断を、根拠を持って社内に説明できるようになります。
相場を調べるだけで止まっていた検討が、具体的な金額と内容をもとに動きはじめるのは、実際に人に相談することならではの変化かもしれません。
来客のたびに受付で口頭の説明を続けている時間も、目に見えにくいコストの一つです。
その時間と外注の費用を並べたとき、どちらが重く感じられるでしょうか。
予算を決めるときに持っておきたい3つの物差し
オフィス案内図作成の予算を考えるときは、金額そのものより、次の3つの物差しで考えると判断しやすくなります。
1つ目は、案内する範囲がワンフロアだけか、複数フロアやビルの入口からまで含むかという広さです。
2つ目は、サイトだけか、印刷物や掲示パネルにも使うかという使い道の数で、使い道が増えるほど権利の範囲の確認も必要になります。
3つ目は、レイアウト変更がどれくらいの頻度で起こりそうかという変わりやすさです。
範囲が狭く、使い道が少なく、変更の予定もないなら、個人のデザイナーの価格帯で十分に親切なオフィス案内図を作れる可能性があります。
複数フロアにまたがり、掲示パネルまで必要で、増床も控えているなら、制作会社やサイン会社の価格帯を前提に考えるほうが現実的です。
あなたのオフィスは、この3つの物差しのうち、どれがいちばん大きく振れているでしょうか。
オフィス案内図作成の相場は、案内する範囲、使い道の数、変わりやすさの3つで決まっていきます。この3つを自分のオフィスに当てはめて言葉にすると、見積もりの金額が妥当かどうかも判断しやすくなります。
来客対応のように、困ってはいるけれど後回しにしている課題が気になる方には、こちらの記事も参考になるかもしれません。
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