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【店舗案内図作成】スムーズに誘導できる店舗案内図の作成依頼手順

閉店後に売上の確認を終え、お店の口コミを読み返していたとき、「味は好きだけれど、場所がわかりにくかった」という一文が目に留まることがあります。

店舗案内図はサイトにもSNSにも載せているのに、と首をかしげたくなりますよね。

実は、お客様が迷う理由は、地図の描き方そのものより、地図がどこでどう使われているかにあることが少なくありません。

この記事では、ある小さなお店の例をもとに、自作の店舗案内図と依頼して作った店舗案内図の違いを比べながら、スムーズに誘導できる店舗案内図の作成依頼手順を紹介します。

目次

口コミの「場所がわかりにくい」は、どこで生まれていたのか

商店街から一本入った路地の奥で焼き菓子店を営む、30代のある店主の例です。

開店時にCanvaで店舗案内図を作り、駅から店までを一本の線で結んだ図をサイトとSNSに載せていました。

ところが、開店から数か月たっても「場所がわかりにくい」という口コミが続きます。

常連のお客様に聞いてみると、意外な答えが返ってきました。

多くのお客様は店舗案内図を見ずに地図アプリで来ていて、アプリのピンが路地の手前ではなく隣の駐車場の奥に表示されていたため、路地の入口を通り過ぎてしまっていたのです。

店主が時間をかけて作った店舗案内図は、そもそも迷っている人の目に入っていませんでした。

せっかく作ったのに、と力が抜けてしまう気持ちは想像にかたくありません。

ただ、このつまずきは地図が下手だったからではなく、お客様がどの手段で、どの地点で迷っているのかを知らないまま作ったことから生まれています。

判断の分かれ目になるのは、迷ったお客様が何を見ながら歩いていたかという点です。

あなたのお店のお客様は、何を頼りに来店しているのでしょうか。

自作の店舗案内図と、依頼して作った店舗案内図の違い

その後、店主は店舗案内図作成をデザイナーに依頼し、作り直しました。

できあがったものを並べてみると、違いは線の美しさやイラストの可愛さよりも、情報の配分にありました。

自作は、駅から店までの全体を同じ大きさで描いた1枚で、路地の入口は小さな曲がり角の一つにすぎません。依頼後は、駅からの道を大きく省略して路地の入口の周辺を拡大し、曲がり角の写真3枚と、実際の看板と同じ色の店の印を組み合わせた構成になりました。

二つを比べてわかるのは、誘導のうまさを決めるのが地図の丁寧さではなく、お客様が迷う一点をどれだけ大きく扱うかだということです。

自作のときは、駅から店まで正確に描こうとするほど、肝心の路地の入口が紙面の中で小さくなっていました。

全体を細かく描き直しても迷いが減らないのは、このためです。

看板と同じ色の印にしたことで、お客様が地図を見たあとに現地で「あの色の看板だ」と気づきやすくなった点も、自作では思いつかなかった工夫でした。

自分の店の周りは毎日歩いているぶん、どこがわかりにくいのかを客観的に見るのは難しいものですよね。

今の店舗案内図で、いちばん大きく描かれているのはどの場所でしょうか。

入口から逆算する、店舗案内図の作成依頼手順

この例から見えてくる作成依頼手順は、地図を描く順番とは逆に、お店の入口というゴールから組み立てていく流れです。

依頼の最初に渡したいのは住所ではなく、お客様が曲がるべき角と、お店の入口を少し離れた場所から撮った写真です。

住所はデザイナーが調べればわかりますが、看板が道の何メートル手前から見えるのか、夕方以降は照明で見え方が変わるのかといった情報は、現地にいる人にしか渡せません。

写真と一緒に伝えたいのが、お客様がどの手段で来ているかという情報です。

地図アプリで来る人が多いのか、駅から歩く人が多いのか、車や自転車で来る人がいるのかによって、店舗案内図で強調すべき場所も、載せる場所も変わります。

予約制のお店なら、予約確認のメッセージに店舗案内図を添えるだけで、来店前に目を通してもらえる機会を増やせます。

仕上がりの確認は、完成版を待たずに仮の店舗案内図を実際に使ってもらうのが確実です。

仮版を予約確認に添えて1〜2週間ほど運用し、来店されたお客様に「迷わずに来られましたか」と一言たずねるだけで、直すべき箇所が具体的に見えてきます。

こうした運用を前提にするなら、仮版を渡してもらえるか、運用後の修正に応じてもらえるかを、依頼前に確認しておくと安心です。

とはいえ、地図1枚にするのか、写真を組み合わせたルート案内にするのか、店頭の看板とデザインをそろえるのかといった選択肢を、最初から自分で思いつくのは簡単ではありません。

ココナラなどで店舗案内図作成を受けているデザイナーに相談すると、お店の立地や客層を聞いたうえで、こうした選択肢をいくつか並べて示してもらえることがあります。

選択肢が目の前に並ぶと、予算や手間と照らし合わせながら、自分のお店に合う形を選びやすくなります。

一人で考えていると「地図を作り直す」以外の手が浮かばなかったところに、別の道が見えてくるのは、依頼ならではの価値かもしれません。

あなたのお店の入口は、どの角から見えはじめるでしょうか。

店舗案内図の作成依頼で、あとから後悔しやすい場面

依頼の段階で決めておかないと、完成後に困りやすい場面もいくつかあります。

一つは、店舗案内図だけを直して、地図アプリに登録されているお店の位置情報を見直さないケースです。

冒頭の例のように、お客様がアプリを頼りに来るなら、案内図がどれほどわかりやすくても、ピンの位置がずれていれば迷いは残ります。

店舗案内図作成と同じタイミングで地図アプリの登録情報を確認し、必要なら修正を申請しておくと、両方の案内がそろいます。

二つ目は、看板や外観を変えたときに、店舗案内図だけが古いまま残るケースです。

看板の色を地図の印に使っている場合、看板を塗り替えると、地図と現地の手がかりが食い違ってしまいます。

近いうちに改装の予定があるなら、依頼の時点でそれを伝え、看板の色ではなく建物の形や入口の扉など変わりにくいものを目印にする選択肢も検討しておくと、作り直しを避けやすくなります。

観光客や海外からのお客様が多い地域では、店名や通りの名前のローマ字表記を、看板・サイト・店舗案内図でそろえておかないと、かえって混乱のもとになることがあります。

三つ目にあたるのが、この表記のずれです。

英語表記を後から足そうとすると、レイアウトに文字が収まらず全体を作り直すことになる場合もあるため、必要になりそうなら最初の依頼で伝えておくのが無難です。

今の時点で、お店の名前はいくつの書き方で世の中に出ているでしょうか。

「地図くらい自分で」と抱え込まなくていい

小さなお店を営んでいると、仕入れも接客もSNSも自分でこなすのが当たり前になり、店舗案内図くらいで人に頼むのは大げさだと感じてしまうかもしれません。

けれど、店舗案内図は、お客様がお店に着く前に出会う最初の接客のようなものです。

冒頭の店主も、依頼してみて初めて、迷いの原因が自分の地図の外側にあったと気づきました。

地図を描く技術を身につけることより、迷う一点を見つけてプロに伝えることのほうが、店主にしかできない役割です。

そう考えると、頼ることは手を抜くことではなく、自分の役割に時間を使うための選び方の一つといえるのではないでしょうか。

スムーズに誘導できる店舗案内図は、お客様が迷う一点を知っている店主と、それを形にするプロの組み合わせで生まれます。地図くらいでと遠慮せず、迷いの原因を伝えるところから人に頼っていいのかもしれません。

こんな小さなことで人に頼っていいのか、とためらう気持ちについては、こちらの記事でも触れています。

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