毎月の締め日になると、複数のExcelファイルから数字をコピーして一つの表にまとめる作業に、半日を取られている方もいるのではないでしょうか。
「これくらいなら自動化できそう」と思って調べると、ココナラには作業を自動化する仕組みを作る出品者がたくさん見つかります。
ただ、システム開発を人に頼んだ経験がないと、「お金を払ったのに使えないものが届いたらどうしよう」という不安が先に立ちますよね。
この記事では、ココナラのシステム開発でつまずきやすい場面を、依頼する側が抱えがちな三つの誤解からひもといていきます。
「業者に頼むほどではない」開発ほど、つまずきやすい
ココナラのシステム開発で目立つのは、大がかりな業務システムよりも、Excelの集計やGoogleスプレッドシートへの転記を自動化するような小さな依頼です。
公式のカテゴリページでも、成約の中心は3万円から10万円の価格帯とされています。
規模が小さいぶん気軽に頼めますが、そのぶん依頼する側の説明も簡単になりがちです。
たとえば経理を担当する30代の女性が「売上表を月ごとにまとめるマクロ」を頼み、納品時には問題なく動いたのに、翌月に取引先の明細の列が一つ増えただけで止まってしまう、というつまずきは起こりやすいものです。
失敗は出品者の腕だけでなく、依頼する側と出品者の「当たり前」のずれからも生まれます。
そのずれは、依頼する側が知らずに抱えている三つの誤解から来ていることが少なくありません。
あなたの中にある「頼めば何とかしてもらえる」という感覚も、実はその一つかもしれません。
誤解1:動くものを作ってもらえば、それで終わる
一つ目の誤解は、完成したものが一度動けば依頼は成功、という考え方です。
実際の業務には、月末だけ処理が違う、取引先によって書式が違う、担当者が手で直している例外がある、といった細かなルールが隠れています。
出品者はそのルールを知らないので、伝えられた通常のパターンだけで動くものを作るしかありません。
依頼の前に、今の作業を手順ごとに書き出し、「たまに起きること」を三つほど添えておくだけで、仕上がりは大きく変わります。
書き出す作業は面倒に思えますが、実はここが依頼でいちばん価値のある部分です。
自分の業務を言葉にできた時点で、何を自動化して何を手作業に残すかの線引きも見えてきます。
例外まで説明するのは気が引けると感じる方もいるかもしれませんが、出品者にとってはそれこそが欲しい情報ではないでしょうか。
誤解2:使う環境は、言わなくても伝わる
二つ目の誤解は、パソコンやソフトの環境を伝えなくても、そのまま動くものが届くという思い込みです。
同じExcelでもWindowsとMacでは動かないマクロがありますし、会社のセキュリティ設定でマクロ自体が止められていることもあります。
Googleスプレッドシートの場合も、共有の権限や、誰のアカウントで自動処理を動かすかによって挙動が変わります。
「どのパソコンで、誰が、どのくらいの頻度で使うか」は、機能の説明と同じくらい大事な依頼内容です。
出品ページでは、対応している言語やツールに加えて、納品物にソースコードが含まれるか、操作マニュアルが付くかを確かめておきたいところです。
対応環境が書かれていない場合は、見積り相談で自分の環境を伝え、動作確認をどの環境で行うのかを聞いておくと行き違いを防げます。
専門用語を使わなくても、「会社のWindowsのパソコンで、毎月1回使います」の一言で伝わることも多いですよね。
誤解3:納品されたら、あとは自分で何とかなる
三つ目の誤解は、納品後のことを考えずに依頼してしまうことです。
業務で使うプログラムは、元になるファイルの形式や、データを取りに行くWebサイトの仕様が変わると動かなくなることがあります。
ソースコードを受け取っていても、プログラミングの知識がなければ自分で直すのは難しく、修正のたびに新たな依頼が必要になる場合もあります。
個人で活動している出品者も多いため、数年後も同じ人に頼めるとは限りません。
こうした不安には、依頼の段階で備えておけます。
納品後に無料で対応してもらえる期間と範囲、仕様が変わったときの修正費用の目安を、見積り相談で確認しておくと安心です。
さらに、プログラムの中で書式が変わりやすい部分を設定欄として分けてもらえば、列が一つ増えた程度なら自分で直せるようになります。
先のことまで考えると不安が増えるように感じますが、備え方がわかれば気持ちは少し軽くなるのではないでしょうか。
ココナラのシステム開発が生きるのは、どんな依頼か
三つの誤解をほどいたうえで、ココナラで頼む強みを見ていきます。
自動化や小さな業務改善のような、制作会社には相談しにくい規模の開発を、数万円前後から頼める出品が豊富にあります。
購入前に実績や評価、対応言語を見比べて出品者を選べ、代金の支払いはココナラが仲介するため、個人同士でお金を直接やり取りする必要もありません。
見積り相談は購入前に無料で使えるので、「そもそも自動化できる作業なのか」という段階から聞けるのも心強いところです。
一方で、複数の部署が使う基幹システムや、長期の保守と複数人での運用体制が前提になる開発は、個人の出品者には荷が重い場合があります。
そうした規模なら、要件定義から保守まで契約で請け負う制作会社のほうが合うこともあります。
ただ、その手前にある「毎月の手作業を一つなくしたい」という依頼なら、ココナラの規模感はちょうどよく、小さく試して効果を確かめる使い方ができます。
あなたが手放したい手作業は、どの規模の依頼に当たりそうでしょうか。
ココナラのシステム開発でのつまずきは、「作ってもらえば終わり」「環境は言わなくても伝わる」「納品後は何とかなる」という三つの誤解から生まれやすくなります。開発を頼むことは、仕事を丸投げすることではなく、自分の業務を言葉にして出品者と分け合うことです。手順と例外、使う環境、納品後の備えを伝えられれば、小さな依頼でも頼りになる仕組みが手に入ります。毎月くり返している作業の手順を書き出した時点で、依頼はもう始まっています。
人に頼むことにどこか後ろめたさがあるなら、頼ることと利用することの違いに目を向けるのも一つの方法です。