毎朝、仕入れ先の3つのサイトを順番に開いて、在庫の数を表に写していく。
1回15分ほどの作業でも、毎日となると地味に重たいものですよね。
こうした作業をツールで自動にしたいと考えたとき、多くの方が気にするのが「頼んで失敗したらどうしよう」という点ではないでしょうか。
この記事では、ココナラでツール作成を頼んだ人がつまずきやすい場面を、ある典型的な例に沿って見ていきます。
失敗した頼み方と、同じ人が2回目に変えた頼み方を並べると、どこで差がついたのかが見えてきます。
在庫確認を任せたツールが、3か月で止まった
雑貨のネットショップを営むある女性は、ココナラで数千円のツール作成の出品を見つけ、仕入れ先サイトの在庫を自動で集めて表にまとめるツールを頼みました。
納品されたツールはきちんと動き、毎朝の15分はボタン1つで終わるようになります。
ところが3か月ほどたったある朝、ツールがエラーを出して止まりました。
原因は、仕入れ先のサイトがデザインを新しくしたことでした。
出品者に連絡すると、取引はすでに完了しているため、直すには改めて依頼してほしいという返事でした。
それなら別の人に頼もうと考えたものの、手元にあるのは実行ファイルだけで、中身のプログラムは受け取っていません。
結局、別の出品者からは一から作り直すしかないと言われてしまいます。
ボタン1つで済んでいた作業が、また毎朝の15分に戻る。そのとき、やっぱり自分に外注は早かったのかもしれない、と感じたそうです。
ただ、この出来事を振り返ると、ツールの出来が悪かったわけでも、出品者が不誠実だったわけでもありません。
取引の範囲どおりに作られ、取引の範囲どおりに終わっただけなのです。
では、何が足りなかったのでしょうか。
ツール作成の失敗は「作ったとき」より「止まったとき」に起きます
ツールは、外の何かにつながって動いていることがほとんどです。
情報を集めに行くサイトの画面、ログインに使うパスワード、パソコンやブラウザのバージョンなど、どれか1つが変わるだけで、昨日まで動いていたものが止まることがあります。
つまりツール作成では、止まることを前提に、止まったときに誰がどう直すかまで決めておくことが、失敗を防ぐ本当の分かれ目になります。
よくある失敗は、大きく3つの形に分かれます。
1つ目は、止まったときに直せる人がいないことです。
2つ目は、中身のプログラムを受け取っておらず、ほかの人に引き継げないことです。
3つ目は、情報の取り方そのものに無理があり、直してもまたすぐに止まってしまうことです。
ココナラの取引は、基本的に1回ごとに完了する仕組みです。
そのため、制作会社と結ぶ保守契約のように、納品後の面倒を自動で見てもらえるわけではありません。
納品後の対応が必要なら、その範囲を依頼の段階で決めておかないと、先ほどの例のように「追加の依頼になります」という返事が来ても不思議ではないのです。
とはいえ、取引が終わったあとも同じ出品者にメッセージで相談することはでき、追加の作業は改めて見積り提案を受けて頼めます。
出品者の中には、納品後の一定期間の無料修正や、継続的な手直しをサービス内容に含めている人もいます。
止まることを前提にした取り決めさえ先にしておけば、小さく頼んで必要な分だけ直してもらう、身軽な使い方ができるのではないでしょうか。
2回目は何を変えたのか。1回目の頼み方と比べてみます
先ほどの女性は、しばらくしてからもう一度ツール作成を頼むことにしました。
今度は依頼文を送る前に、止まったときのことを先に考えたそうです。
1回目は「在庫を自動で集めたい」とだけ伝え、実行ファイルを受け取って終わりでした。2回目は、中身のプログラムと簡単な手順書を納品物に入れ、納品後1か月の不具合対応を提案内容に書いてもらい、情報の取り方も出品者と一緒に見直しました。
中でも大きかったのは、情報の取り方の見直しです。
見積り相談の段階で、出品者から「仕入れ先が取引先向けに在庫表のファイルを配っていないか確かめてほしい」と言われ、問い合わせてみると、毎朝更新される在庫の一覧ファイルが用意されていました。
画面から数字を読み取るのではなく、そのファイルを読み込む形に変えたことで、サイトのデザインが変わっても止まりにくいツールになったのです。
出品者選びの目も変わりました。
1回目は金額と星の数だけで選びましたが、2回目は評価コメントに「納品後の質問にも答えてもらえた」といった声があるか、サービス内容に納品後の対応期間が書かれているかを見て選んでいます。
費用は1回目より上がったものの、止まるたびに作り直すことを考えれば、むしろ安く済んだと感じているそうです。
ほかの手段と比べたときのココナラの良さは、この「小さく頼んで、必要なら続けて頼める」距離感にあります。
自分で勉強して作れば直すのも自分でできますが、仕事の合間に身につけるには時間がかかります。
制作会社なら保守まで任せられる一方、在庫確認のような小さなツールでは費用が見合わないことも多いでしょう。
その間にある規模の困りごとを、出品者の評価や納品後の対応方針を見比べながら任せられるのは、心強いことかもしれません。
一度の失敗で、頼むこと自体をやめなくていい
1回目の失敗のあと、「もう外注はこりごり」と感じるのは自然なことです。
お金を払ったのに元の作業に戻ったのですから、がっかりするのも無理はありませんよね。
けれども先ほどの例で2回目がうまくいったのは、1回目に何が起きたかを知っていたからでもあります。
ツール作成の失敗は、頼む力が足りなかった証拠ではありません。
止まる、引き継げない、取り方に無理がある、という形で、次に何を決めておけばいいかを教えてくれる材料になります。
一度止まったツールがあるなら、そのとき困ったことを書き出して見積り相談に添えるだけで、出品者にも何を用意すべきかが一目で伝わります。
失敗した経験があるからこそ、次の依頼は少し上手になるのかもしれません。
ココナラのツール作成でよくある失敗は、作ったときではなく、止まったときに表に出てきます。依頼は作ってもらって終わりではなく、止まったときに誰がどう直すかまで、出品者と一緒に決めていくものです。中身のプログラムと手順書を受け取り、納品後の対応を提案内容に入れてもらい、情報の取り方に無理がないかを相談する。そう考えると、一度の失敗も、次の依頼をよくするための手がかりに変わります。
それでも、お金を払って人に頼むこと自体にまだ少し怖さが残っている方には、こちらの記事も参考になるかもしれません。