機械翻訳の手紙を、そのまま送れなかった理由
たとえば、若いころ留学先でお世話になった先生に、久しぶりに英語で手紙を書こうとした50代の方がいたとします。
日本語で下書きを作り、機械翻訳にかけると、それらしい英文はすぐに出てきました。
ところが読み返すと、感謝の深さが伝わっているのか、かしこまりすぎて他人行儀になっていないのか、自分では判断がつきません。
ココナラで翻訳を頼もうかと考えたものの、400字ほどの手紙のために人に頼むのは大げさではないかと、迷いが残ったままになっていました。
出品を探し始めると、今度は「ネイティブが翻訳」「ネイティブチェック付き」「日本人翻訳者とネイティブのダブルチェック」と、似たような言葉が並びます。
ネイティブに頼めば間違いないのか、それとも日本人のほうが自分の気持ちを分かってくれるのか。
手紙に限らず、海外の取引先へのメールやネットショップの英語ページでも、同じところで手が止まる方は多いのではないでしょうか。
「ネイティブかどうか」より「どちらの言語に訳すか」
翻訳の仕上がりを左右するのは、訳す先の言語で自然な文章が書けるかどうかと、元の文章の意味や行間を正しく読み取れるかどうかの2つです。
日本語を英語に訳す場合、英語が母語の人(ネイティブ)は自然な英文を書くのが得意ですが、日本語の敬語や遠回しな言い方に込められた気持ちを読み違えることもあります。
反対に、日本語が母語の翻訳者は原文の意図を深く読み取れる一方、英文の細かな言い回しがわずかに硬くなることがあります。
ココナラの翻訳の出品には、ネイティブが訳して日本人がチェックする形や、日本人が訳してネイティブがチェックする形など、2人で確かめる体制をとっているものも少なくありません。
どちらの形なら自分の文章に合うのか、少し見えてきたでしょうか。
機械翻訳、ネイティブチェック、翻訳の依頼を比べる
選択肢は大きく3つあります。
1つ目は、機械翻訳を自分で使う方法で、費用がかからず、事実や用件を伝えるだけの短い文なら十分に役立ちます。
2つ目は、自分で書いた英文や機械翻訳の英文を、ネイティブチェックの出品に出して自然な表現に直してもらう方法です。
3つ目は、日本語の原文を渡して翻訳そのものを頼む方法で、個人の手紙なら日本語400字までで1,000円前後から、ビジネス文書では1文字2円から4円前後といった出品が見られます。
2つ目のネイティブチェックは安く済みやすい反面、チェックする人が日本語の原文を見ない場合、英文として自然でも、伝えたかった意味からずれた箇所には気づけないことがあります。
機械翻訳の段階で意味が変わっていれば、その誤りごと自然な英語に整えられてしまうこともあるわけです。
手紙やお詫び、商品の魅力を伝える文章のように、行間に気持ちがある文章ほど、日本語の原文を深く読める人が関わっているかどうかが仕上がりを分けます。
一方で、定型的な連絡や手順の説明なら、機械翻訳とネイティブチェックの組み合わせで足りる場面も多くあります。
いま訳したい文章は、気持ちを届ける文章と用件を伝える文章の、どちらに近いでしょうか。
ココナラで翻訳を頼む良さと、気をつけたいこと
ココナラで翻訳を頼む良さは、手紙1通やSNSの投稿といった小さな依頼から、用途に合った出品者を選べるところにあります。
手紙、ビジネスメール、動画の字幕、各種証明書など、用途ごとに出品が分かれていて、プロフィールで出品者の国籍や海外での経歴、得意分野を確かめられます。
見積り相談で「親しみを込めつつ、目上の人への敬意も残したい」といった希望を伝え、訳し方を相談できるのも、個人とやりとりできるサービスならではです。
支払いは取引が完了するまで運営が預かる仕組みで、納品前に代金だけが相手に渡ることもありません。
その一方で、出品ページの「ネイティブ」という言葉は出品者自身の申告であり、経歴の確かさや訳文の質は人によって差があります。
契約書や医療に関わる文書のように専門知識が必要なものは、翻訳の経験があっても、その分野を扱い慣れていなければ正確さに不安が残ります。
こうした点は、評価欄で同じ用途の依頼をした人のコメントを読むこと、専門分野の実績を見積り相談で確かめること、短い一部分で訳し方を見せてもらえるか聞くことで、かなり避けられます。
気持ちを込めた文章を、意図を汲み取ってくれる人と相談しながら仕上げたい人にとっては、ココナラの小さな単位で頼める形がよく合うはずです。
小さな依頼だからこそ、気軽に試せる場所があるのは心強いのではないでしょうか。
自分の文章に合う頼み方を決める軸
どの頼み方にするかは、文章の長さや金額よりも、その文章が相手に与える影響で決めると迷いにくくなります。
誤解されても言い直せる連絡なのか、一度きりで気持ちを伝えたい手紙なのか、売上や信用に関わる文章なのかで、かけるべき手間は変わります。
冒頭の手紙なら、日本語の下書きをそのまま渡し、先生との関係やどんな気持ちを伝えたいかを添えて、日本語の原文を読んだうえで英文を仕上げてくれる出品を選ぶのが合っています。
用件だけの短い連絡は機械翻訳、自分の英文を自然にしたいときはネイティブチェック、気持ちや信用がかかった文章は原文を読める人が関わる翻訳の依頼、という分け方がひとつの目安です。
なお、購入時にはサービス価格とは別にサービス手数料がかかるため、最終的な支払額は購入画面で確かめ、最新の内容は公式ヘルプで確認しておくと迷いません。
訳したい文章を読むのは、どんな相手でしょうか。
ココナラの翻訳は、ネイティブに頼むかどうかだけで決めると、かえって迷いやすくなります。見るべき軸は、どちらの言語に訳すのか、原文の行間を読める人が関わっているか、その文章が相手にどんな影響を与えるかの3つです。訳す先の言語を母語とする人が仕上げに関わり、気持ちを届けたい文章ほど原文を深く読める人を選びます。この軸で分けて考えれば、機械翻訳で足りる文章と、人に頼む価値のある文章の違いが見えてきます。
手紙1通のような小さな依頼でも、頼んでいいのかと迷うこと自体が、実は大切にしたい文章だというしるしなのかもしれません。