個人で作っているノベルゲームに、どうしてもキャラクターの声を入れたいと考えたことはありませんか。
ココナラで声優を探し始めたものの、手元にあるのはゲーム用に書いた台詞のテキストだけ、という方もいるのではないでしょうか。
ボイスサンプルを聴いて気に入った出品者が見つかっても、このテキストをそのまま送っていいのか、何を書き足せば伝わるのかが分からず、購入の手前で止まってしまいますよね。
声優への依頼では、声そのものと同じくらい、渡す台本の書き方が仕上がりを左右します。
この記事では、ココナラで声優に頼む前に台本をどう準備すればいいのかを、五つの段階に分けて具体的に見ていきます。
段階1:台本を書く前に、声の「使い道」と「長さ」を決める
台本づくりの最初の一歩は、台詞を書くことではなく、その声をどこで、どれくらい使うのかを決めることです。
ゲームの中で繰り返し流れる短い掛け声なのか、立ち絵に合わせて読まれる会話なのか、動画のオープニングで一度だけ流れる語りなのかで、声優の読み方は変わります。
また、声優の出品は文字数や台詞数で料金が決まっていることが多いため、使い道と長さが決まっていないと見積りも出しにくくなります。
たとえば、ノベルゲームの主人公の台詞が全部で300行あるなら、まずは序盤の20行だけを頼んで相性を確かめる、という進め方もできます。
全部を一度に頼むより費用を抑えながら、声のイメージが合っているかを確かめられるので、初めての依頼でも失敗しにくくなります。
あなたが頼みたい声は、作品のどの場面で、どれくらい鳴ることになるでしょうか。
段階2:キャラクターの設定を、声のイメージに直して書く
ゲームや動画の設定資料をそのまま渡しても、声優が演技の手がかりにしにくい場合があります。
「17歳、剣士、幼なじみを守るために旅をしている」という設定は物語としては十分でも、声の高さや話す速さまでは伝わりません。
そこで設定に加えて、「落ち着いた中低音、言葉数は少ないが仲間には柔らかい」のように、声として聞こえるイメージを一、二行で添えておくと、演技の方向が定まりやすくなります。
近い雰囲気の出品者のボイスサンプルがあれば、「サンプルの2つ目の少年役に近い方向で」と伝えるのも有効です。
声のイメージは形容詞を重ねるより、具体的な音を一つ示す方がずっと正確に伝わります。
自分の頭の中で鳴っている声を言葉にするのは、思っているより難しい作業かもしれません。
段階3:読み方と区切りを、迷わせない形で書く
台本でいちばん行き違いが起きやすいのが、読み方です。
作品独自の地名や技の名前、読みが複数ある漢字は、声優が推測で読むしかなく、納品後に「その読みではない」と気づいてリテイクになることがあります。
固有名詞には読み仮名を付け、アクセントが気になる言葉は「上がって下がる」などの簡単な説明を添えておくと安心です。
このように台詞ごとに番号を振り、場面と演技の指示を同じ行にまとめておくと、声優は一行ずつ迷わずに収録できます。
納品されたファイル名を番号と対応させてもらえば、ゲームへの組み込みもぐっと楽になるはずです。
読み手の迷いを一つ減らすごとに、仕上がりは確実に自分のイメージへ近づいていくのではないでしょうか。
段階4:自宅録音ならではの限界を知り、台本で補う
ココナラで声優に頼む強みは、ボイスサンプルを聴き比べ、評価を読んでから、自分の作品に合う声を個人の予算で選べる点です。
数十行の台詞でも頼みやすく、購入前にメッセージで台本の量や演技の方向を相談できるため、事務所を通すほどの規模ではない個人制作と相性がよいサービスといえます。
支払いは運営が仲介するので、初めて声を依頼する方でも、金銭面のやりとりで身構えずにすみます。
一方で、多くの出品者は自宅で収録しているため、スタジオでその場の演技を聞きながら細かく指示を出す、という進め方は基本的にできません。
複数の声優に頼んだ掛け合いも、それぞれ別々に録ることになり、相手の声を聞かずに演じる分、間や温度感がずれることがあります。
録音環境による音質の差も、出品者ごとに少なからずあります。
こうした限界は、台本の工夫でかなり補えます。
掛け合いの場面では相手の台詞も台本に載せておき、どんな言葉に返しているのかが分かるようにすると、別録りでも会話の温度が合いやすくなります。
音質はボイスサンプルで確かめ、気になる場合は購入前に録音環境や納品形式を聞いておくと、後から慌てずにすみます。
個人でゲームや動画、ボイスドラマを作っていて、限られた予算で作品に声を入れたい方にとって、ココナラは十分に頼りになる選択肢ではないでしょうか。
段階5:リテイクと使用範囲を、台本と一緒に伝えておく
台本が整ったら、最後に確かめたいのがリテイクの扱いと声の使用範囲です。
無料で録り直してもらえる回数や、読み間違いと演技の好みによる録り直しで扱いが変わるかどうかは、出品者によって異なります。
台本の不備による録り直しは有料になりやすいため、段階3までの準備がそのまま費用の節約にもつながります。
使用範囲を先に伝えることは、疑っているからではなく、声優にとっても自分の声がどこで使われるかを知る大切な情報です。
作品の使い道まで含めて伝えられる依頼者は、声優からも信頼されやすいのかもしれません。
台本が「渡せる状態」かどうかを決める三つの基準
ここまでの段階を踏まえると、台本を送ってよいかどうかは三つの基準で判断できます。
一つ目は、使い道と台詞の量が決まっていて、見積りを出してもらえる状態かどうかです。
二つ目は、固有名詞の読みと台詞ごとの演技の方向が書かれていて、声優が推測で読む箇所が残っていないかどうかです。
三つ目は、リテイクの条件と声の使用範囲を、購入前に確かめられているかどうかです。
この三つがそろっていれば、完璧な台本でなくても、あとは声優とのやりとりの中で仕上げていけるのではないでしょうか。
ココナラで声優に頼むときは、声の使い道と長さ、声として聞こえるキャラクター像、読み方と演技の指示を台本に書き込むことが、イメージ通りの声に近づく近道です。見積りが出せるか、推測で読む箇所がないか、リテイクと使用範囲を確かめたか。この三つを基準に、台本を渡す準備ができているかを見極めてみてください。
どんな声がほしいのか、そもそも何を頼めばいいのかがまだ自分でもはっきりしない方は、こちらの記事から考えてみるのもひとつの方法です。